近江八幡市(おうみはちまんし)は、400年前に織田信長が理想とした国際的商業都市であり、豊臣秀次が築いた城下町を背景に栄えました。「売り手よし、買い手よし、世間よし、三方よし」の江戸中期~明治時代に全国を渡り歩いて商いをした「近江商人」発生の地です。
人々が行き交う江戸文化の風情が残る町並みは、国の重要建造物群保存地区であり、近年には重要文化的景観として、その景観に対しても保護を認められています。
昔の面影が美しく残る八幡掘は、時代劇のロケ地としても定番で「鬼平犯科帳」や「剣客商売」「暴れん坊将軍」、最近ですと「るろうに剣心」の映画撮影が行われていました。
ロケ地としても多くの人々が訪れますので、近江八幡駅北口の観光案内所では、見処・歩き処・食べ処などお勧めのガイドマップを配布しています。おごと温泉から近江八幡までは車で1時間、半日~1日ゆっくりとお楽しみください。
日本で一番遅い乗り物(水郷巡りの会社「元祖おうみ八幡さん」自称)である水郷巡りは、船頭さんが櫓をこぎ、竿をさし、きっと誰もが見たことのある昔ながらの屋形船にのり、近江八幡の水郷をゆっくっりと静かに進みます。
水郷とは水のほとりに村があったり、河川や湖沼が多くある景勝地のことを言います。日本三大水郷のひとつである近江八幡の水郷は、昔と変わらない日本の原風景とも言える自然のままの姿で現存する日本一の水郷です。
頭上に広がる大きな空と、水辺に広がるヨシの原を分けて進む水郷巡りは、スリルやパワーを得られるものではありませんが、のんびりとした穏やかな時間の中で心から癒される魅力を感じていただけると思います。
近江八幡市内では現在4社が「水郷めぐり」を行っています。定期便も貸切もありますので、下記関連URLからご確認ください。(貸切船は年中無休です♪)
日牟禮八幡宮(ひむれはちまんぐう)の歴史も古く、131年と言われています。御祭神は、実在性が濃厚な最古の天皇とも言われる誉田別尊(ほむたわけのみこと)、息長足姫尊(おきながたらしひめのみこと)、比賣神(ひめかみ)の三神です。
最古の天皇の言われもあることから、近江商人の信仰が深く、全国的に有名な火祭りのひとつである「八幡まつり」は。西暦275年、湖のほとりから松明を灯して天皇御一行を八幡までご案内したことが始まりとも伝えられています。
また、日牟禮八幡宮にはもう一つ有名な火祭り「左義長まつり」が行われます。こちらは織田信長が安土城下で盛大に開催し、信長自らも衣装を着、化粧を施して踊り出たという派手で勢いがあり、見応えのあるお祭りです。
この二つの「近江八幡の火祭り」は、国の無形民俗文化財に選ばれ、毎年3月・4月には全国から人々が集まり大変賑やかになります。